ご飯と瞑想
今週のお題「ごはんのお供」
普段であれば、ごはんのお供は、TVでNetflixやYoutube、そうでないときは、音楽を流しながら、自炊した味気ない料理を一人で黙々と食べることが多い。
しかし、今日は例年であれば、うだる暑さがまだ残る九月であるはずなのだが、涼しい風が吹く夜で、エアコンも必要に感じられなかった。
いつものようにレコードをかけながら夕飯を食べていたのだが、その盤のA面が終わった時に、ふと思い立ち、窓を開けてみることにした。
辺りはとても静かで、心地いい風が時折部屋の中に吹き、そのまま食事を続けることにした。
そうすると、普段忘れていたような音が自然と耳に入ってくる。
自分が持つ箸の音、その箸が食器に触れる音、口に入ってきた食べ物が咀嚼される音。静謐な空間に流れるそれらの音に何か、尊さを感じ、つい背筋を伸ばして箸を進めた。
やがて、何か瞑想しているような状態にでもなったのだろうか、少しだけ幸福を感じた。
食事中は、意識して食事に集中することは手軽に幸福を得られる一つの手段かもしれない。